信頼性と透明性(第2の基本原理)ートラウマインフォームドアプローチ入門5−2

SAMHSAのガイダンス(PDF)からトラウマインフォームドアプローチの6つの基本原理を紹介しています。

  1. 安全
  2. 信頼性と透明性
  3. ピアサポート
  4. 協働と相互性
  5. エンパワメント、主張、選択
  6. 文化、歴史、ジェンダーの問題

今回は信頼性と透明性です。

運営と決定が透明であること、すなわち第三者に対して明らかになっていることがトラウマインフォームドな組織には必要です。これによって利用者と家族に信頼されること、スタッフと関係者全員の信頼関係を築くことができます。

透明性の3つの要素

Wikipediaのcorporate transparencyによれば、透明性には次の3つの要素があると言います。

  1. 情報公開(information disclosure)
  2. 明晰(clarity)
  3. 正確(accuracy)

情報公開は文字通り、運営や決定に関する情報が内外に公開されていることです。

明晰とはあいまいさのない分かりやすい言葉で情報提供されていることです。専門用語や数字を並べるのではなく、一般市民にも届く形に情報を噛み砕く必要があります。

正確とは偏った情報を流したり、粉飾したりせず、歪みなく情報提供することです。建前と本音の使い分けなどは論外です。

この三要素を兼ね備えた透明性を組織が備えるには、そう心がけるだけでは難しいでしょう。情報公開の内容と方法の決定、第三者による明晰さのモニターと正確さの検証、など具体的な行動計画が必要になります。

クリニックちえのわの信頼性と透明性

クリニックちえのわはオープンして4ヶ月です。

目指す方向性については折に触れて明らかにして来たつもりです。分かりやすく伝えられているか(明晰)、現時点で言行一致しているか(正確)、そろそろ点検する時期すべきでしょう。

今後の課題としては、成果や業績についての明晰で正確な情報公開があります。1年を目処に報告を考えています。

情報公開を進め、透明性と信頼性を実現することで、トラウマインフォームドなクリニックに近づくことができると考えています。