新患の受け入れについて

当院では現在、高校生以下(児童思春期)の方の受け入れを休止しています。ご不便をおかけして申し訳ございません。以下にその理由を説明させていただきます。

クリニックちえのわでは、年齢・性別(SOGI)・国籍・ご相談内容を問わず幅広く患者様を受け入れてきました。
当院は医師一人のクリニックで、現在は他に常勤の専門職も不在です。それゆえの限界はありますが、可能な限り地域社会のメンタルヘルスのニーズに応えてきた自負はあります。

さて、クリニックちえのわでは最近、受診者の低年齢化が進んでいます。
特に18歳までのいわゆる児童思春期の方については、対応する医療機関が数少ないため、ご相談が増えています。

クリニックちえのわは、発達理解に基づく診療、子育て支援などに力を入れて来ました。それは当院の特色となっていると思います。

しかし最近になって、次のような理由で私たちの対応力を超える状況となっています。

  1. 児童思春期の方の日常生活や学校での困難の背景には発達特性(ASD/ADHD)の問題があることが多く、発達検査がほぼ不可欠です。
    当院では現在、非常勤の心理職1名が発達検査を担当しており、検査枠が限られています。
    このため速やかな対応が難しくなっています。受診まで1ヶ月以上、さらに検査終了まで2ヶ月以上を要してようやく治療と支援の方針が決まります。これは大学病院などとは異なる当院の性格を考えれば望ましくない状況です。
  2. 当院では薬に頼らない診療をこころがけています。
    特に児童思春期の方については、有効性・副作用(有害作用)いずれの面からも向精神薬の使用にはより慎重であるべきと考えています。
    ご本人のお話に耳を傾け、家庭や学校でご本人をケアしサポートする大人たちとも話し合い、その中で助言したり、必要に応じて認知行動療法などの心理療法を提供する、薬はあくまで補助的に必要最低限に使う、というのが本来の児童思春期外来のあり方です。当院でそれをおこなっていくためには患者数を制限せざるを得ません。

このような状況で、新規の受け入れはいったんお休みし、現在通院されている方の治療と支援に専念することとしました

なお、大人(社会人や大学生など)の発達障害のご相談、妊娠〜出産〜子育て期間のメンタルヘルスのご相談には引き続き応じていきます
児童思春期の方の受け入れを再開する際には当サイトやLINEなどでお知らせいたします。