私たちはここにいる-プライドパレード明石

11月10日日曜日の午後。明石公園に着くと、たくさんの6色の虹(注1)が目に飛び込んで来ました。

今日は第1回明石プライドパレードです。

北は青森、南は福岡まで(もっと北と南の参加者がおられたらすみません)。そしてスパイダーマンの姿も(笑)。

宇佐美翔子さん(そらにじ青森)からのメッセージ。後ろ姿のあき子さん。

 

発起人のソラニジ・アカシ、そらにじひめじ、続いて青森、和歌山、大阪から駆けつけたLGBT当事者のメッセージ。

 

 

 

 

 

そらにじ青森の岡田実穂さんと宇佐美翔子さんが始めた青森レインボーパレードは2014年に3人からスタート、毎年参加者を増やし、今年(6月30日)には208人が参加しました。

青森にインスパイアされて明石プライドパレードを企画したソラニジ・アカシのあき子さんは「3人で歩いてもいいと思った。」と言います。

その強い思いが伝わったのか、何と88人でパレードすることになりました。

出発!

 

2列で明石公園を出発。

 

 

 

 

 

明石駅前を通ってパレードは南へ。中核都市とは言え、地方都市の明石、日曜午後でも人通りは多くありません。その中で、手を振ってくれる人たちは思いのほか多く、熱烈に手を振って応援してくれる人もいます。
およそ5〜10%の人がLGBTであると言われます。家族や友人がLGBT、という人を含めれば数人に一人は関係者のはずです。そう考えれば不思議ではありません。

魚の棚を通過

 

パレードは後半、魚の棚のそばを通りました。

 

 

 

そして何と、パレードはちえのわの前に。

私がちえのわマークの作者です

 

ちえのわマーク(このページの一番上にもあります)の作者でもある、おかっちこと岡田実穂さんにお願いしてポーズを取っていただきました。

 

 

 

右からスパイダーマン、翔子さん、岡田さん、私。

 

そしてパレードは終盤。

明石駅周辺の信号で止まりながら明石公園へ。信号待ちにこんなショットも。

 

 

 

数日前からの腰痛も忘れて、楽しく、エンパワーされた時間でした。

歩きながら、考えていました。

私が歩いている理由です。

私は自分自身をLGBTと思っていません。シスジェンダー(男性を自認する)でありヘテロセクシュアル(女性のみに性的関心のある)な、いわゆるストレートな男性、ただし、よく泣く、あまり男らしくない男性です。

LGBTを支援するストレート、という意味のアライという言葉がありますが、アライとしてプライドパレードに参加している、という意識は私にはありません。

では私はなぜこうしてLGBTの人々と歩いているのでしょう。

そらにじひめじやソラニジ・アカシ、そしてそらにじ青森の人たちに敬意と共感を抱いている、ということも確かにあります。彼らと一緒に歩きたいのです。

そしてもう一つ。

私たちの社会にはその姿が見えない人々がいます。確かに存在しているのに、見えない、いや見えなくされているのかもしれません。
少し考えてみると、「見えない人々」は、LGBTの人々だけではありません。障害者、外国人、ひきこもりと言われる人たち。失業者、生活保護受給者。
その見えなさの性質と度合いは様々です。
いないことにして世の中の仕組みが作られていたり、勝手に歪んだ姿が作られ、本当の姿が見えていなかったり。
ソラニジ・アカシのあき子さんは「私たちはここにいます!」とアピールしていました。
私は医師として、そうした「見えない人々」の傍らにいます。同時に、吃音者として「見えない人々」の1人でもあります。LGBTの人々に学び、LGBTの人々とともに、「私たちはここにいる。」と声を上げていきたい、と思いました。

また来年ここで再会しましょう!

 

注1

6色の虹の描かれたレインボーフラッグはLGBTのシンボルです。

ちなみにちえのわマークは5色の虹(アルカンシェル)の色です。多様性(ダイバーシティ)を表しています。