クリスマスソング

12月、クリニックちえのわの待合室にはクリスマスソングが流れています。

「メンタルクリニックにクリスマスソング?」と思われる方もあるかもしれませんね。

たとえば気分の沈んだ人にとって、聞くのがかえってつらいのではないか、と。

本当は悲しいクリスマスソング

でも、クリスマスソングは決して幸せな人のためだけにあるのではありません。

たとえば、有名な「ホワイトクリスマス」はこんな風に始まります。

I’m dreaming of a white Christmas
Just like the ones I used to know

”White Christmas”

主人公は「ホワイトクリスマスを夢見ている」のです。

省略されることが多いのですが、本来この曲には歌の前にこんなせりふがあります。

The sun is shining, the grass is green,The orange and palm trees sway.
There’s never been such a day in Beverly Hills, L.A.

つまり、雪のないL.A.(ロスアンジェルス)で雪のクリスマスを懐かしむ、という歌なのです。

みなさんご存知の「クリスマスイブ」になると「一人きりのクリスマスイブ」です。ポピュラーソングに造詣の深い山下達郎にとって、クリスマスソングは悲しい歌でなければならなかったのでしょう。

そして、私(山田)が一番好きなクリスマスソング、ジョニ・ミッチェルの「リバー」はとりわけ悲しい歌です。

「ジングルベル」の変奏のピアノに導かれてジョニ・ミッチェルはこんな風に歌います。

It’s coming on Christmas
They’re cutting down trees
They’re putting up reindeer
And singing songs of joy and peace
Oh I wish I had a river
I could skate away on

But it don’t snow here
t stays pretty green
I’m going to make a lot of money
Then I’m going to quit this crazy scene
I wish I had a river
I could skate away on

I wish I had a river so long
I would teach my feet to fly
Oh I wish I had a river
I could skate away on
I made my baby cry

クリスマスがやって来る
みんなはモミの木を切って
トナカイに飾り付け
喜びと安らぎのクリスマスソングを歌う
ああ川があればいいのに
ここから私は滑って行きたい

でもここには雪がない 一面の常緑樹
お金を稼いでこんな狂ったところから出てつもり
ああ川があったら
私は滑って行きたい

川があればいいのに、ずっとそう思っていた
この脚でここから逃げ出したい
ああ川があったら滑べって行けるのに
私は彼を悲しませてしまった

Joni Mitchell “River”

 

幸せな人にも、今はそうじゃない人にも、クリスマスはやって来ます。

And so I’m offering this simple phrase
To kids from one to ninety-two
Although it’s been said many times,many ways
“Merry Christmas to you”

1歳から92歳の子どもたちにこのシンプルな言葉を捧げよう
何度も、いろいろな風に言われた言葉だけど
“Merry Christmas to you.”

”The Christmas Song”

みなさまにとってよいクリスマスでありますよう。

Happy Christmas!