2020年4月のちえのわ

新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で、社会経済活動が停止したりスローダウンしたりしています。

そんな中、クリニックちえのわは2020年のちえのわでお知らせしたような取り組みを進めています。

具体的には

  • シニア外来の開始
  • 訪問診療の本格化
  • 発達障害診療の充実

がすでに動き出しています。

これらの取り組みに延期や中止はありません。

何故なら、日々の生活は続いているからです。そして新型コロナウィルスの影響下で、メンタルヘルスを含む健康問題はより重要になるでしょう。問題は「待ったなし」なのです。

すでにそれぞれの患者さんに新型コロナウィルスが何らかの形で影響しています。

この間の診察ではたとえば、長期入院中のご家族に会えない方()、一緒に過ごす時間が増えて葛藤が大きくなった親子、などがおられました。

この状況が長期化するにつれ、人々の生活と健康への悪影響がさらに現れてくるでしょう。すでにDV・児童虐待などの増加が指摘されています。

昨今の新型コロナウィルス(COVID-19)対策に伴う経済状態の悪化や自宅待機などにより、 家庭内の児童虐待やドメスティック・バイオレンス(DV)が悪化、件数の増加が懸念されます。 相談現場ではすでに、少しずつながらそうした相談が入ってきており、また、相談支援に携わ ってきました私どもの経験則からも(阪神淡路大震災、東日本大震災時など)、今後、悪化が予 測されます。

全国女性シェルターネット「新型コロナウィルス対策状況下におけるDV・児童虐待防止に関する要望書」

 

私たちは、現在の取り組みを続けるだけでなく、このような、現れてくる問題にも取り組んで行きたいと考えています。

外来ののべ患者数は減ると思いますし、参加を予定していた研修や学会なども中止や延期が続くでしょう。それ自体はちえのわにとってマイナスですが、それで生まれた時間を新たな取り組みにあてることができるはずです。

クリニックちえのわを立ち上げたとき、5年を最初のゴールと考えました。

そこから2年半、折り返し点を過ぎたところです。

残りの2年半、おそらく私たちは、あえて言えば私たち全人類は、パンデミックを生きなければなりません。その中でクリニックちえのわとして何ができるのか、考えて行きます。たとえ微力であったとしても、そうした小さな営みが集まり、つながって行くことで大きな力になることを信じて。


多くの病院はすでにかなり前から原則面会禁止となっています。感染拡大防止対策としては理解できますが、たとえばテレビ電話を利用するなどして遠隔の面会はできないのでしょうか。遠隔診療ができるなら遠隔面会もできるはずです。

特に、緩和ケア病棟などは、面会ができなければそのままお別れになってしまいます。それでよいとは思えません。